「なごやへの入り口、そしてなごやの道、交錯する思いと眼差し」をキーワードに、名古屋周縁の都市を歩きながら、外から名古屋を眺め、新しい名古屋の見方を提案するプロジェクトである。
現代の名古屋へのアクセスは、セントレアや名古屋駅が当たり前であるが、その「入り方」を変えてみるだけで、今まで見えてこなかった「いろんな名古屋」がクリアに立ち現れる。
歴史の道、文化の道、経済の道、生活の道、祈りの道、交流の道など、入り口の数だけ名古屋への新たなアクセスは生まれるのである。
色々な街を歩き、名古屋港では船や巨大な橋、コンテナの山に囲まれて、日常では感じることのできないスケール感に圧倒された。また、須ケ口周辺の清洲では、足下という視点から、普通では見えない人間の姿や空間を見つけることができた。そこでは、古きに新しきが積み木のように折り重なってゆく都市空間や、普段は下から見る眺めを上から見る楽しみもまた感じることができた。
私たちは、これらの発見から、「トンネル・路地」と「スカイライン」という2つのキーワードを主題とし、映像化した。
「トンネル・路地」では、路地から抜けた時の開放感、都会とは違う、ゆったりとした時間の流れや静けさを表現した。また、「スカイライン」では、空と周りの構成物との境界線に着目することで、新しい視点から見た名古屋を提案した。
これらの作品は、単なる映像コンテンツではなく、発見や思考を深めるためのツールでもある。鑑賞者がそれぞれの視点で、名古屋の新しい魅力を見出してくれることを祈る。
伊藤悠葵
名古屋工業大学
大学院
加藤大貴
デザイナー/
アニメーション作家
河浦唯史
名古屋学芸大学
メディア造形学部
中西美友
名古屋市立大学
芸術工学
仲宗根 奈美
愛知産業大学
造形学部
小山田 依代
名古屋芸術大学
デザイン学部
鈴木 万耶子
名古屋学芸大学
メディア造形学部
達 慧晶
名古屋大学
大学院