三原聡一郎

プログラム

三原聡一郎《空気の研究》2017/2022

展示〈松重閘⾨〉

《空気の研究》2017/2022

会場:
中川運河ギャラリー
観覧時間:
11:00-19:00

アクセス

ステートメント

今夏にイタリア巡回してきたばかりの本作、現地で気流にたゆたう透明なフィルムの光景に、映画『アメリカン・ビューティー』を想起する人、物理法則に魔術という対極な感想、戯れて遊び始める子供達などなど。ふわふわと移ろうものへの行為や想像力は今この瞬間が楽しい。
作品タイトルが山本七平の著作からとられているように私は私で意思決定についての話を始める。その流れで構成するセンサやファン制御に配置角度、そして意図的にずらされた浮遊体の重心を解き明かし、ゆるふわの平衡状態が完全に設計された見えない籠であると伝えてみる。その後に再び視線を宙に泳がせながら言葉を交わすのが本当に面白い作品だと思っている。

アーティスト

三原聡一郎

世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土、水そして電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を考察する「空白のプロジェクト」を展開。近年は、方法論の確立していない音響彫刻やメディア・アート作品の保存修復にも携わる。主な個展に「空白に満ちた世界」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン、2013/京都芸術センター、2016)、グループ展に「第11回恵比寿映像祭」(東京都写真美術館、2019)、「札幌国際芸術祭2014」、「サウンドアート——芸術の方法としての音」(ZKM、2012)など。展覧会キュレーションに「空白より感得する」(瑞雲庵、2018)。共著に『触楽入門』(朝日出版社、2016)。

http://mhrs.jp/

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