私たちは“自分へのお土産”を大きなテーマとして商品を考えました。それが、『こうべさんぽ』というアルバムつき観光ガイドです。アルバムとは、自分の旅の軌跡を残すもの。そこに、神戸の情報が一緒になっていることで、旅のお供と思い出を辿ることも、帰ってから家族や友人とお土産話に花を咲かせることもできるでしょう。この商品は女性の旅行者をターゲットとしています。よって、全体的に女性らしい柔らかなタッチの色彩デザインを施しており、デザインに合った可愛い地図も旅を楽しませてくれるポイントになります。そして、何より私たち神戸の女子大生だからこそ知っているお店を紹介しています。主に穴場的スポットを紹介しているので、お得な気分を味わえます。また、神戸の豆知識としてコラムも掲載しているため、わくわく感をもって実際に確認しに行くプラン等も考えることができます。さらに、エコバックもついてくるので、買い物をしても収納が楽チンです。バック自体は底にまちのあるものを採用することで使い勝手をよくし、ケースは神戸ならではのポートタワーをモデルとした形で、赤の生地が愛らしさを漂わせます。エコバックなので家に帰ってからも使える便利な一品となっています。旅行が終わった後でも、ふとした時に手にとって神戸の思い出を引き出すことの出来る1冊。それが『こうべさんぽ』です。
神戸女子大学家政学部家政学科の3回生は後期(10月~)授業で『家政学総合演習』という必修の科目を履修します。この授業は予め希望した研究室において、卒業論文を書くための予行演習という目的をもっています。この授業では演習ゼミ形式で各研究室のテーマに沿って行われますが、丁度神戸市より研究受託させて頂いたCODE KOBE スーベニアに全員で取り組むことにしました。私の提案した想定テーマは『思い出のアルバム』でしたが実際の企画段階から学生主体で進め、私は全体の日程・予算のコントロールをしながら陰のサポートに徹しておりました。参加デザイナーの選定におきましても、学生たちがインターネットで登録者リストを検索し、得意分野や作風で絞り込み、私がコンタクトをとるという方式で岡田ゆうやさんに依頼することになりました。これらの経過により7名の学生たちが、自主的に楽しくこのプロジェクトに取組み、プロのデザイナーとコラボレーションができました。コミュニケーションの大切さや、個人とグループワークの調和を知ることも、大きな収穫であったと思います。
また、名古屋市との共同事業という、想像すると大変な労力が必要と思われる取組みでしたが、関係者の御努力により学生たちもスムーズに動け、指導教員のコミュニケーションも図ることができました。それぞれの都市の持つ歴史・文化・産業を知ることもできて、とても貴重な体験をさせて頂きました。
今後またこのような機会がありましたら、学生共々参加して行きたいと思います。
来海素存