藤本由紀夫
プログラム
藤本由紀夫《室内楽 名古屋》2022
ステートメント
密室の集合ではなく、仕切りによって構成されている日本家屋では、個と全の空間が一体化している。仕切られた建築空間では、視覚ではそれぞれの「個」を体験できるが、「全」の空間は見ることができない。それに対し聴覚では「個」と「全」の空間を同時に体験することができる。
空気の流れる空間には、必然的に音も流れる。
人の住む家には、様々なモノが、様々な場所にひっそりと存在している。ランダムに配置された夜空の星々を結び星座を「創造」するように、部屋の中にある様々な事物を、我々は無意識のうちにつなげることによって、それぞれの音楽を体験している。
アーティスト
藤本由紀夫
愛知県生まれ。1975年、大阪芸術大学音楽学科卒業。70年代よりエレクトロニクスを利用したパフォーマンス、インスタレーション、80年代半ばよりサウンドオブジェの制作を行う。音を形で表現した作品や、空間を利用した独自のテクノロジーアートを発表。「here & there」「separation & conjunction」「revolution& gravity」「silent & listen」といったキーワードで、日常の何気ない物事に注目し、「聞く」という体験を通して、「音」という存在の不思議を表出し、新たな認識へと開いていくような活動も行っている。2001年と2007年に、第49回および第52回ヴェネツィア・ビエンナーレに出展。
関連プログラム
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アーティストトーク
藤本由紀夫アーティストトーク
- 日時:
- 11月11日(金)16:30-18:00(30分前より受付)
- 会場:
- モアチェモアチェ(名古屋市中区栄1ー1ー5)※展示会場と異なりますのでご注意ください。
- 定員:
- 先着30名(先着順)