名古屋市は1989年(平成元年)の「デザイン都市宣言」以後デザインを核としたまちづくりを推進してきました。
名古屋市は、1989年(平成元年)の「デザイン都市宣言」以降、地元の産業界、デザイン団体、教育機関との協働により、世界3大デザイン会議・デザイン博覧会の開催や国際デザインセンターの設立、市民・企業のデザイン意識の普及啓発、若手デザイナーの育成など、デザインを核とした市政運営に取り組んできました。ユネスコ創造都市ネットワークへの加盟では、名古屋商工会議所および国際デザインセンターとともに準備を進め、2007年(平成19年)3月にユネスコにデザイン分野での加盟を申請し、審査の結果、2008年(平成20年)10月に加盟認定を受けました。
*1:世界3大デザイン会議の開催
名古屋は「世界3大デザイン会議」(ICSID、IFI、Icogradaの国際デザイン会議)のすべてを開催した世界で初めての都市。
*2:国際デザインセンター http://www.idcn.jp/
株式会社国際デザインセンターは、1992年(平成4年)4月、愛知県・名古屋市および地元民間企業の出資による第3セクターの株式会社として設立し、1996年(平成8年)11月、デザイン文化の創造・発信拠点「国際デザインセンター」を開館。若手クリエイターの創業を支援する「クリエイターズショップ・ループ」、収蔵品であるアメリカン・アール・デコ・コレクションを展示する「コレクションギャラリー」、国際デザインセンターの自主企画のほかデザイナーやメーカーの発表の場として利用可能な「デザインギャラリー」を中心に、広くデザインの世界を紹介。また、多目的ホール、セミナールームなどを備えた総合的なデザイン支援拠点として、国内外のネットワークを活かしたさまざまな事業を展開している。
私たち名古屋市民は、何よりも平和で人間的な暮らし、まちづくりを希求してきた。そして名古屋市は、世界デザイン博覧会を契機に、平和な時代の永続を願い、新たな生活文化の創造と今世紀までに蓄積された知恵と技術を結びつけるデザインというヒューマニズムに支えられた創造的な都市への発展を世界に呼びかけてきた。
デザインは、単なる装飾や意匠にとどまらず、生活文化の一つとして、その果たす役割は、ますます重要になるものと考えられる。
都市は、人間が生活し、活動する場であって、一人ひとりの市民を大切にする、人間性豊かな個性と魅力にあふれたまちづくりを進めるためにも、デザインを大切にする風土づくりが求められている。
よって、名古屋市は、世界デザイン博覧会の開催を踏まえ世界に開かれたデザインに関する情報発信基地を目指すとともに、デザインを大切にする世界に誇り得るまちづくりを進め、平和を願う感性あふれるデザイン都市を創造することをここに宣言する。
右決議する。